今回は、在庫管理に際してデータを保持するテーブルの構成について検討を進めます。なお、Accssファイルは「在庫管理.accdb」として作成しています。また、Accessファイルの作成方法やテーブルの作成手順については、別の記事で紹介していますので、そちらをご参照ください。
テーブルの作成
保持するデータとしては、入庫、出庫と在庫に係る情報、及びマスタとして文房具に係る情報と担当者の情報を挙げました。実際には、その他にも数多くのデータを保持することになりますが、今回はより簡潔に紹介することを目的として、フィールド数も最低限のものとしています。
さて、入庫、出庫、在庫テーブルについては、それぞれの名称を「T_入庫」、「T_出庫」及び「T_在庫」とします。基本的にテーブル構成はいずれも一緒となり、各レコードを管理するID、数、年月日、品名、担当者(在庫テーブルには不要)のフィールドとなります。これを踏まえて、作成するテーブルの構成を表1~3に示します。
表1 「T_入庫テーブル」のフィールド名とデータ型
フィールド名 | データ型 |
入庫ID | オートナンバー型 |
入庫数 | 数値型 |
入庫年月日 | 日付/時刻型 |
品名 | 数値型 |
担当者 | 数値型 |
表2 「T_出庫テーブル」のフィールド名とデータ型
フィールド名 | データ型 |
出庫ID | オートナンバー型 |
出庫数 | 数値型 |
出庫年月日 | 日付/時刻型 |
品名 | 数値型 |
担当者 | 数値型 |
表3 「T_在庫テーブル」のフィールド名とデータ型
フィールド名 | データ型 |
在庫ID | オートナンバー型 |
在庫数 | 数値型 |
在庫年月日 | 日付/時刻型 |
品名 | 数値型 |
上に示したように、在庫の変動を管理するテーブルを3種用意し、それぞれの構成は同様となっています。次に、マスタテーブルについて見ていきましょう。
マスタテーブルの1つ目として文房具品目を管理するテーブルが必要で、これを「T_品目マスタ」としました。2つ目として、入庫及び出庫管理をする担当者の情報を保持するテーブルとして、「T_担当者マスタ」も作成しました。
表4 「T_品目マスタ」のフィールド名とデータ型
フィールド名 | データ型 |
品目ID | オートナンバー型 |
品名 | 短いテキスト |
型番 | 短いテキスト |
製造元 | 短いテキスト |
表5 「T_担当者マスタ」のフィールド名とデータ型
フィールド名 | データ型 |
担当者ID | オートナンバー型 |
氏名 | 短いテキスト |
部署 | 短いテキスト |
以上、5つのテーブルを作成しましたが、「T_入庫」、「T_出庫」及び「T_在庫」テーブルのおける「品名」フィールドは「T_品目マスタ」の「品目ID」フィールドとリレーションを、また「T_入庫」と「T_出庫」テーブルにおける「担当者」フィールドは、「T_担当者マスタ」の「担当者ID」フィールドとリレーションを組むことになります。さらに、情報処理を円滑にするため、各IDフィールドは「主キー」として設定をしました。
まとめ
今回はデータを保持するためのテーブルについて構成を設計して作成しました。ここで、T_在庫テーブルは集計された値を常に保持するようにし、時系列的な情報をトレースする際にも利用することを念頭に置いています。具体的な使い方についてはデータのアウトプットの際に改めて紹介しますが、正規化を意識して、データ保存が冗長にならないようにテーブル設計をすることがポイントとなります。
次回は、データ入力画面であるフォームの作成について紹介したいと思います。
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